石井洋二

　牧師、ＧＳＣバイブルカレッジ副学長、猪名川町町会議員

　ヤコブ会

2013 年5月バイブルカレッジ再開校

　しばらく休校していた「ＧＳＣバイブルカレッジ」を2013年5月に再開校し、現在は月に3～4回のゆっくりとしたペースで、10数名の方が学んでおられます。より神さまにお仕えしたいと願っておられる方が対象で、聖書をさらに深く系統的に学び、主の働き人としての備えをしています。

　「聖書学」「モーセ五書」「歴史書」「詩歌書」「預言書」「共観福音書」「使徒の働き」「パウロ書簡」「礼拝学」「主の教育」「宣教学」「終末論」などを学んでいます。

開校式

青木靖彦学長の働き

　グッドサマリタンチャーチの創設者であり、主任牧師、また「ＧＳＣバイブルカレッジ」の学長である青木靖彦博士は30年近く前から、「アジア成長神学院」「純福音神学院」また各セミナー講師として、多岐にわたり幅広く教えてこられました。

　その長きにわたる牧会の経験から語られる「福音の真理」「伝道の勘所」「信仰の継承」「創造論」「礼拝の本質」などをカレッジ生は「一言も逃すまい」と意気込み、真剣に学んでいます。

講義中の青木学長

聖書学習の大切さ

　「主の書物を調べて読め。これらのもののうちどれも失われていない。それぞれ自分の連れ合いを欠くものはいない。それは、主の口がこれを命じ、主の御霊が、これらを集めたからである。」

　　　　　　　（イザヤ書34章16節）

　少しむづかしい話になりますが、聖書学習の大切さは、聖書解釈の重要な原理として文脈的原理があるからです。文脈的原理とは、全体の理解なくして、一部分の理解では決して真の理解に達しえないということです。

　この事は、全体の理解は、その各部分の意味を悟らずしてはあり得ないとする釈義の難しさと一致します。この逆説は、解釈者達によって、部分から全体へ、全体から部分へ循環する「釈義学の循環」と言われて来ました。聖書の理解を深めるには、全体とその各部分を知り、各部分を全体に照らして、理解を深めていく必要があります。

　新約聖書･旧約聖書の中の、どんな聖句であっても、その文脈は、それが含まれているその書簡の一部分であり、聖書の66巻の各書は、それぞれ、その独自の目的とメッセージと文体を持っており、それらを学んでいくことはきわめて重要なことです。

今、必要な福音の真理と聖霊のみ業

　混沌とした世界のなかで、多くの人々が「変化」を叫び、｢改革｣を試み、｢刷新｣を求めています。しかし「人」が変わらなければ、社会も家庭も、良くなるはずはありません。

　今の社会に真に必要なものは、人を「新しく生まれかわらせる」福音の真理と聖霊のみ業です。福音の真理はそれを伝える者が起こされなければ人々に届きません。主はそのために自分を捧げる働き人を求めておられます。

神のよき働き人として

　「聖書はあなたに知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができるのです。聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。」

（テモテへの手紙第二　3章15～17節）

ここで 聖書は、まず第一に「知恵を与えます」と言っています。聖書は私たちが生きていく上で必要な実際的な知恵を与えてくれます。

二番目に聖書は、「キリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせます」と言っています。聖書は罪の赦しと永遠のいのちを人に与えます。「新しく生まれかわらせる」福音の真理と聖霊のみ業がここにあります。

　三番目に聖書は、「神の霊感（いぶき）によっている」と言っています。創世記を見ると人は神のいぶきによって生きる者となりました。聖書も神のいぶきを受けて生きた言葉となり、神は私たちに聖書を通して直接語りかけてくださいます。

四番目に聖書は、「教えと戒めと矯正と義の訓練」とのために有益であるといっています。聖書こそが、正しい教理を知らせ、とるべき正しい行動を訓練して学ばせてくださいます。

五番目に聖書は、「良い働きのために神の人を整える」と言っています。聖書こそが、私たちを神の働きのために、ふさわしい者と整えます。

　バイブルカレッジだけでなく、各々が毎日聖書に親しみ、生きた神のことばに触れ、神と人格的に交わることで、一人一人が神のよき働き人として整えられていくことを切に願っています。

カレッジ生の証